今や専門薬剤師と専門看護師、医療スタッフがタッグを組んで患者さんの治療にあたるのは一般的になりました。チーム医療の一員である薬剤師の実力を証明するのは専門薬剤師の資格と知識でしょう。
薬剤師さんには、それぞれ目指す資格がありますが、受験には条件があります。とくに指定される施設で受ける長期の研修は負担が大きいでしょう。3カ月の研修で薬剤師が不在になれば仕事をカバーしなければなりません。他の薬剤師さんの協力が不可欠なのです。
また、同じ専門薬剤師資格を目指す薬剤師さんがいるかもしれません。同じ資格を複数の薬剤師が取得しては偏りが生じるため、薬剤部長先生は誰にどの資格に挑戦してもらうか悩まれるのでしょう。
資格試験にチャレンジする前に受験資格を得なければなりません。日本医療薬学会が設定する「がん専門薬剤師制度規程」を確認してください。
https://www.jsphcs.jp/wp-content/uploads/2025/04/g-kitei.pdf
多くの場合、がん指導薬剤師の認定を取得してがん専門薬剤師に挑戦するようです。
第5条 「がん指導薬剤師」とは、「がん専門薬剤師」としての経験に基づく高度な知識及び技能を有し、研究活動についても自ら推進することが出来、他の薬剤師に対する指導的能力を有すると認められた者をいう。
2 「がん指導薬剤師」の認定を申請する者は、以下の要件を具備することを要する。
(1)「がん専門薬剤師」として5年以上医療現場で活動していること。
(2)別に定めるクレジットを5年で50単位以上取得していること。ただし、次のものは必須とする。
(ⅰ)がん専門薬剤師集中教育講座に1回以上の参加。
(3)本学会の会員を5年以上継続していること。
(4)がん領域の学会の会員であること。
(5)以下の研究活動の要件を満たすこと。以降略