看護職がコロナ禍の影響をけて変化

チーム医療

【看護師が足りない】
 コロナが拡大した2020年当時は、献身的に活動する看護師さんの姿が紹介され多くの人が感銘を受けました。
 しかしコロナの最前線に立たされた看護師さんたちは、怖い思いをしていたのではないでしょうか。
 業務の内容や患者さんに対する責任の重さと報酬が釣り合わないと感じる人も多かったと言います。看護師さんの収入は、20歳代で平均給与を超えるものの、30歳代には逆転されると言われます。
 仕事の責任の重さから、医療現場を離れる看護師さんが増加しているようです。
 病院の最大規模の部門は看護部門です。病棟活動を維持するための看護師さんが足りないという状況になり、病棟活動が維持できない病院が出ています。地域医療を守るために大規模病院が地域の中核病院に看護師さんを派遣する動きもあります。もちろん、大規模病院も余裕があるわけではありません。

【看護の受験生が減少】
 コロナ禍は2020年から始まり2023年の5類移行まで続きました。高校生もオンラインで授業を受けるなどコロナの影響を肌で感じてきました。
 マスコミを通じて、看護師さんの仕事の大切さを感じ、看護師さんの仕事の厳しさも知ってしまいました。
 そのため看護師を目指す高校生は減少傾向です。受験生を集められず学生募集を停止した看護師専門学校も複数あります。
https://www.sankei.com/article/20240429-S6NFPZTAAVPE3JIIFGBP3IQULI/
 専門学校の閉校は、受験生の大学志向が高まり志願者が減少したことも一因のようです。
 
【看護系大学も志願者が減少】
 そこでコロナ禍前の2019年入試から2025年までの主な看護系大学の志願者・合格者・入学者をまとめました。
https://www.tac-name.com/2026/kangou1.pdf
https://www.tac-name.com/2026/kangou2.pdf
 難関看護系15大学のうち2019年と比較して2025年の志願者がプラスになったのは4大学のみです。
 難関の日本赤十字看護大学でさえも2019年に対する志願者数は471名減の67.8%でした。
 気になるのが聖路加国際大学でしょう。2019年の志願者1268名に対して2025年は811名(志願者457名減少)でした。対して合格者は、141名から368名と2.6倍に増加しています。入学者は100名ですから、268名が入学辞退したことになります。
※添付データの大学名に○があるのは附属病院があることを、☆は学内に薬学部があることを示します。

【病床に与える影響は?】
 医師の働き方改革が進められています。医師の仕事を振り分けるタスクシフトがその一つです。
 タスクシフトの多くを担うのが看護師。
 各医療機関は、できれば有能な人材(看護師)を採用したいと考えます。専門看護師を目指すなどモチベーションの高い人材を確保したいのです。
 一方で、看護学部を持つ大学の多くは附属病院を抱えています。それらの大学のキャリア支援担当者は、「教員が授業の中で附属病院への就職を促している」といいます。高度な教育により育て上げた人材を外部の医療機関に取られたくないのです。しかし、学生は待遇の良い就職を求める傾向があるでしょう。
 薬剤師が看護師の業務をサポートするのは難しいでしょう。代わりに医師の業務をサポートすることで看護師の負担を軽減することができるかもしれません。「薬剤師はミニ医者になるな」と言われてきました。少しだけ薬剤師の能力を解放させても良いのかもしれません。
 良好なチーム医療を継続するため、各職の協力が求められます。

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